居宅介護 特定事業所加算Ⅲの具体的な取得方法

居宅支援事業所の特定事業所加算Ⅲを取得する為には、体制要件と人員要件を満たす必要があります。また、体制要件や人員要件を満たすために、設備投資を先行する事をお勧めします。

加算取得のための準備期間は、2か月程度を要しました。特定事業所加算Ⅲの取得で一番苦労したのは、ケアマネージャーの採用でした。特に、居宅事業所は、規模が大きくなければ利益を得る事が難しい事業形態であり、加算を取得するためには、常勤である必要があり、人件費が先行し、赤字がしばらく継続する状態になる事でした。

1.設備投資

特定事業所加算Ⅲを取得するために、事前準備として、設備投資を行う事を薦めます。当社で行った事は、1.スマートフォンを貸与(ワイモバイル)、2.WEB研修の契約(ツクイさんのイーケアラボ)、3.ファイルサーバーの契約(コワークストレージ)、4.従業員の自宅で使用するPCの貸与(DELL)、5.クラウド勤怠管理システムの導入(ジョブカン勤怠)、6.ZOOMの契約を行いました。尚、ジョブカン勤怠は、LINEと連携できるので、LINEの中でジョブカン勤怠とのトークで「打刻」とメッセージを送ると打刻できていますので、便利なんです。

特定事業所加算Ⅲを取得するためには、事前準備が大切です。特に、当社は会議をZOOMを使って、自宅から参加しているケアマネもいるため、会社のPCの貸与は必須となっております。

2.人員要件

(1)主任介護支援専門員の状況
常勤かつ専従の主任介護支援専門員を1名以上配置しているか。

当社は、元々主任介護支援専門員が2名いましたので、要件は必然とクリアしました。現在では、主任介護支援専門員がいないと居宅支援事業所の開業はできない事から、基本的にはこの条件はクリアしていると思います。

(2)介護支援専門員の配置状況について、(1)とは別に2名以上のケアマネを配置しているか。

当社では、ここが一番苦労いたしました。ケアマネの採用のコツがわからず、中々採用に至らない状況が続いておりました。ここは、素直にケアマネを(1)の常勤の主任ケアマネ以外に2名のケアマネを採用できれば要件を満たす事になります。

3.体制要件

(1)会議の開催状況について、利用者に関する情報又はサービス提供に当たっての留意事項に係る伝達等を目的とした会議を概ね週1回以上開催していますか。

※会議の議題は次のような議事を含むものであること

(a)現に抱える処遇困難ケースについての具体的な処遇方針

(b)過去に取り扱ったケースについての問題点及びその改善方策

(c)地域における事業者や活用できる社会資源の状況

(d)保健医療及び福祉に関する諸制度

(e)ケアマネジメントに関する技術

(f)利用者からの苦情があった場合は、その内容及び改善方針

(g)その他必要な事項

当社では、困難ケースについての具体的な処遇方針を中心に、過去のケースの振返り、地域の事業所の情報共有、苦情の対応や対策などを行っております。

加算の取得時の社内会議の計画表は下記を参照してください。

(2)24時間連絡できる体制を確保し、かつ、必要に応じて利用者等の相談に対応する体制を確保していますか。

現在は、24時間連絡できる番号は、会社の電話番号を指定しております。ボイスワープ設定により、従業員に貸与している会社のスマートフォンに転送される仕組みとなっています。今後は、クラウドPBXに変更して、曜日固定による持ち回り対応に変更していこうと計画しております。また、各人のスマートフォンに連絡があった場合は、対応して頂くようにお願いしております。

また、在宅時に直ぐに対応できるように、ファイルサーバーの導入やPCやプリンターの貸与を行っており、家でも会社内と同様の仕事を行える体制を整えてあります。

(3)研修の実施状況については、計画に基づき研修を実施していますか。

当社では、イーケアラボを活用して、WEB研修体制を整えてあります。

①研修の年間計画を作成し、毎月従業員は受講をしております。イーケアラボさんを選定した理由は、管理画面により、受講の進捗度合が分かる事と、感想文を記載する事から各従業員の研修の受講姿勢が分かる事です。費用も意外と安いです。WEB研修を活用する事で、資料の作成時間の短縮に繋がります。。

②研修の個別計画を作成し、半年単位で実施しております。WEB研修だけでなく、ウイリング横浜の外部研修や地域の研修も多く活用しております。

(4)地域包括支援センターとの連携について。① 地域包括支援センターから支援困難な利用者の紹介があった場合においても、当該利用者に居宅介護支援を提供していますか。②地域包括支援センターから支援困難な利用者の紹介があった場合に、当該利用者を引き受けられる体制を整えていますか。

地域包括支援センターから支援困難な利用者の紹介に対して、居宅介護支援を行える体制を整えて、実際に居宅介護支援を提供する事を通じて、積極的な受入を行いました。結果、地域包括支援センターからの利用者紹介が急増いたしました。ただし、要支援も多く紹介がある事から、要支援も積極的に受け入れると伴に、要介護の紹介もお願いするようにしております。

※売上と利用者負担とのバランスをみながら利用者の受入を行う事をすすめます。当社は、利用者を基本的に受け入れられるように、従業員を増員する事で対応する方向にしました。

(5)事例検討会への参加について。地域包括支援センター等が開催する事例検討会等に参加していますか。

当社では、各包括支援センターの事例検討会に参加する担当を包括支援センターごとに決めております。負担が一人の人に偏らないように、また、包括支援センターの方とコミュニケーションをとれるように配慮しております。

(6)運営基準減算又は特定事業所集中減算の適用の有無。

これは、集中減算を受けなければいいので、特段検討する必要は無いですね。もし、集中減算を受けているのであれば、他社への紹介比率を上げればいいだけです。

(7)神奈川県介護支援専門員実務研修実習受入れ事業所説明会の出席有無。

これは、神奈川県介護支援専門員実務研修実習受入れ事業所説明会に参加し、受入に協力すれば特に問題は無いです。ただし、しっかりと受け入れられる体制を整える必要はあります。

(8)他法人が運営する事業所との共同。他の法人が運営する指定居宅介護支援事業所と共同で事例検討会、研修会等を実施していますか。

実は、当社ではこれが一番大変でした。現在加算を取得している事業所は既に他社と合同研修を開催しており、その輪の中に中々入りずらかったです。また、合同研修は、特定事業所加算を取得している事業所でないと合同研修に参加する必要性が無く研修会を開く事を嫌います。その為、特定事業所加算を取得している事業所で、同様に合同研修を実施したい事業所を探す必要があります。幸い、当社では古くから付き合いのあった会社が承諾して頂けたことから、研修会の実施にこぎつけました。もし、どうように困る事があれば、当社にメールを頂ければZOOM等での合同研修会の開催も可能だと思います。

(9)介護サービスの情報の公表や、必要に応じて、多様な主体により提供される利用者の日常生活全般を支援するサービスが包括的に提供されるような居宅サービス計画を作成している事や、解釈通知の内容に沿った加算サービスの提供については、実施する事が当たり前な為、省略いたします。

以上により、特定事業所加算Ⅲの要件を満たす事ができます。